最近カミングアウトについて気づいたこと【発達障害】

私は今大学生で、一年生のころからボランティアのような仕事のようなことをしていた。(ツイッターで仕事やめようかなとかつぶやいていた時期もあった。懐かしい。)

結局うつ状態がひどくてやめたんですけれども。

その職場で実は、辞める4ヶ月ぐらい前かな、ADHDだってカミングアウトした。仕事関係の人全員に対してじゃなくて、よく一緒に仕事をする人にだけ。でも結局特に配慮してもらえることはなかった。多分日頃から意識してくれたのは組織のトップぐらい。(めちゃくちゃいい人。仕事できるし自分の理念があるし知識も豊富で本当に尊敬している人。)

直属の先輩に(私がやばい仕事を抱えてパンパンになっていて)叱られたとき、

「こまちゃんの、なんだっけあれ、前言ってたやつ。あんなこと気にしてないよ。それでできないとか思ってないし仕事させないつもりもないよ。もっといろいろやろうとしてよ。」

というようなことを言われた。なんか、なんとも言えない。できないと思ってないのは期待してくれているのかもしれないけど、こちらとしてはできないから無理してやろうとしてミスする前に自分の能力を白状しましたっていう気持ち。そのいろいろに含まれる仕事は明らかに私に向いてないし、勝手に期待するのではなく相談してくれればよかったのにと思う。

そして一番悲しかったのが「なんだっけあれ」
発達障害です。その中でも注意欠陥多動性障害というものです。私は多動性は脳内に限り、注意欠陥の傾向が強く出ています。ちなみに、いやなことから逃げる、計画的な行動ができない、時間の感覚がないということが私の一番の弱点です。

カミングアウトしたとき、確かにそこまでちゃんとは話さなかったんだよな。期限とか頼まれた仕事とかを忘れやすいのでできればこまめに声をかけてください、ってぐらい。診断されたショックでちゃんと受け入れられてなかったのかもしれない。だから自分から助けてくださいって言うことができなかったのかもしれない。診断なんてあってもなくても私の性質は変わらないのにね。

だからちゃんと説明しなかった私が悪いんだけど、それにしても「なんだっけあれ」は傷ついた。私の特性なんて興味ないんだ。勇気を出して言ってみたのに届いてない。偏見すらなさそうだから逆に感謝すべきなのか?と思った。

で、最近気づいた。私はきっと、仕事仲間として配慮が欲しかったわけじゃなくて、人生で深く関わった人として、私の特性やそこから生じる生きづらさを理解してほしかったのだと。同期に愚痴を言って自分がつらい状況にあるとわかってもらいたいっていうのと同じ。どこかが痛いときに、言ってもどうにもならないのにわかってほしくて申告してしまうのと同じ。私は孤独だったんだ。少しでもわかってほしかったんだ。頼まれたことを3分後にはすっかり忘れてしまうのも、気づいたら考えがまとまらないまま時間が経っていることも、連絡するのが嫌で先延ばしにしてしまった結果ギリギリになって余計にストレスと自己嫌悪でいっぱいになるのも。

(ああ、涙が出てきた。)

わかってほしかったから、ちょっと寄り添ってほしかったから、ただ傾向があるっていうだけじゃなくてADHDっていう名前だけ出したんだ。そうしたら各自で調べて情報を得ることもできるから。きっと誰もそんなことしなかったけど。考えもしなかっただろうけど。ああ、あのトップはしてくれていたかもしれない。

でもやっぱり、自分が少ししか動かないで周りに期待するのはいい方法ではないと思う。大抵の場合は裏切られるし、向こうからしてもただの負担だ。いわゆる「察してちゃん」というものだ。先輩に言われた「もっといろいろやろうとしてよ。」となんら変わらない。それに対して私も「いや他の仕事をしたくてもできないぐらい手一杯だったんだが。私の仕事量把握してから言ってくれ。」と思った。相手も「いやこっちは知識ないし言われないとわかんないからお前が知ってること教えろよ。」としか思わないだろう。本当にその通りだ。

(鼻をかんだら血が出てきた。)

うん、結論。カミングアウトするなら、特に自分の希望があるなら、なんのために、どうやって、何を話して、分かってもらうのか、よーく考えて計画を練ってからにしてほしい。そしていざ話すときはそれらをまとめたメモも忘れないように。人によっては文章や絵で伝えるのも良いと思う。できれば身近で事情を知っている人を相手にリハーサルするぐらいがいいんじゃないか。

まあ、就職してからカミングアウトしたらクビになったということもあるらしいから何がいいのかわからん。まったく物騒な世の中だ。カミングアウトしたって以前より能力が下がるわけでもないし感染が広がるようなものでもないのにな。なんなんだろうな。

また、カミングアウトされる側の方は、少しでも関心を持っていてほしい。一緒に働いている人に苦手なことがあるならば、できるだけサポートしてほしい。

この方の”一連の”ツイート、発達障害当事者としては刺さる部分もあるが、雇ったり一緒に働いたりする人たちにはぜひぜひぜひぜひ読んでいただきたい。(この続きこそが大事。ただ攻撃的なだけではないから絶対に続きを全て読んでほしい。)このように少し(ではないかもしれないが)工夫することで効率が上がることもある。

それは、本人とよく話し合って特性と対策をしっかり把握しないとできない。きっと(私の個人的な見解だけれども)当事者なら困りごとには困らないから、話をきかせてくれと言ったらたくさん話してくれると思う。もちろん話すことが苦手な人もいる。自分のことが一番わからないという場合もある。そういう時はできれば、聞き上手な人が一緒に考えてみてほしい。一緒に考えようともしないのであれば、それは逃げだと思う。改善したいのか?このまま生きていくのか?と問いかけてみたい。もし相手が自分を見つめることを怖がっているようならば(自分の限界を自分で探って明確にする作業は自信がえぐられるからけっこうつらい)、ちゃんと対策をしていけば克服できるから大丈夫というふうに説得してみてほしい。

 

うん、結局自分の期待することをつづった記事になってしまった。まあひとりの当事者の意見として胸にとめておいてもらいたい。

みなさんが心穏やかに過ごせることを祈っています。

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